薄浅葱

2/2
前へ
/29ページ
次へ
「これはまた、絶景だなァ」 低く嗤う貴方の声を、随分と近くに聴いた そよ、と頬を撫でた その一瞬で目を焼くような 燃え立つような薄浅葱色が うっすらと開いた目蓋の裏に 朱を押しやって射し込む、強烈な(あお) 「ん…?どうした」 ぼんやりと、ただぼんやりと 貴方のきれいな眼にうつる、その色に 僕は
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加