3. コロナと職(8月1日)

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 いやーしかしコロナで転職活動はしにくかった。まず求人がない。仕方ないから講座を取り始めた。YouTubeで勉強できるものとかも紹介されていたけれど、質問できないと挫折しそうで、大金払って学習を継続できそうなオンライン講座を選んだ。オンライン講座とはいうが、たまに自習室に行って学習内容とは関係ない講座の講師と息抜きに雑談する。「講座取っていたら就職紹介してもらえるからね。」って言われるけれど、職務経歴書の添削は3週間後に結果返却だったし(その頃には就職決まっとったわ)、独自の紹介サイトにはアウトソーシングしか載ってなかったし。他にも「講座やってポートフォリオ作れば就職先は見つかる」とか、「30代なら就職先無いとかない」など、まあ適当なことを言われる。ほんまかいな、と毎回思う。思うけれど、今やらないと何も変化しないだろう。私はやるよ。週6で勉強するよ。  教員が安定職だ、なんてあまり思っていなかったけれど、今派遣でもらっている額や、学校の退職金、共済の積立を考えると、ああ、安定していたのだなと実感する。ちなみに、今の勤務先で学校の拘束時間だけ働いたら前の給与と同額になる。残業はないし、させてもらえないけれど。学校での積立は月に3万円、ボーナス月に10万円を自分で設定して10年、それに利子が色付けてくるから、ね。それに加えて退職金。まあ、次の転職のときにどうにもならなかったら私立学校も考えよう。10年に1度の教員免許更新をしたばかりだし。  そんな保険をかけている感はあるけれども、そもそも教員が嫌だと思ったのは3つある。1つ目は、街に知り合いが増えて住みにくくなることだ。これは独身じゃないからまた感じ方が変わるのかもしれないけれども。2つ目は、人より組織を優先されることが多いことだ。働き方改革とかで勤務時間は減りつつあるけれども、何かインシデントが起きたときには、ああ、こちらに非がなくとも私たちを守ってくれないのねと思うことがいくつかあった。3つ目は、文章を書くのが嫌いなことだ。最近は通知簿の所見だけじゃなくて、推薦入試も増えているから、推薦書をことごとく書く。多分減ることはない。形式は慣れたけれども、1を100にして書くのは結構な技術と表現力が必要だ。改めて書き出してみて、うん、やっぱり戻りたくないと思う。
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