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転移法陣が光を放ち、ロージーの父親が両手を広げていた。
「ロージー!」
「お父しゃま!」
テテテと父親に飛び付き、お互いのうなじをクンクンし合う父娘の姿があった。
「ロズウェルも来い!」
「父様!」
犬の親子じゃれ合うという光景が続いた。
「お父しゃま。今日一緒に寝てくだしゃいまし」
「おお!三人で並んで寝ような?で、相変わらずストール巻いちゃって、風邪か?アリエール。お前も来い。ぎゅーってしてやるから」
「お母様、俯いてないでおいでよ。今日はイゾルテおばさんもマリオンもいないよ。シリルさんのエステに行ってるよ」
「エ、エステならマルゴのエステサロンが城にありますわ」
妙に恥じらう姿もよくあることだった。
父親は自分から近より、母親を抱き締めた。
「ぎゃああああす!」
「うん。久しぶりのぎゃあすだ。可愛い俺のアリエール」
アリエールは、真っ赤になって父親に、学園国家アカデミーの国王に抱きついた。
愛人と愛人の子供達と不実な父親の4人の包容だったが、そこには、後ろ暗さがまるでなく、健全な幸福が城内に満ちていった。
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