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プロローグ
季節の移ろいは、誰の上にも平等に降り注ぐ。
その日、夜の空に輝いた同じ一つ星を、それぞれがそれぞれの場所で見上げていた。
1人は、バイト先の居酒屋からの帰り道、自転車を押しながら。
1人は、残業が長引いた下町の自動車整備工場で、仕事の片付けをしながら。
1人は、接待で訪れたお店を出て、二次会の手配をしながら。
1人は、当直中の病院の屋上で、夜風を感じて煙草を吸いながら。
僕たちが見ているのはいつだって、夜空の向こうにある、まだ見ぬ先の夢。
これは、オメガバースという第二の性が存在する世界で、恋に焦がれて恋に惑う、そんな4人のお話。
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