え?

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ドジっ子クンと別れた俺は普段通りに日常を過ごした。 少し違った点は転入生クンと俺の親衛隊の子達が俺の悪口で意気投合してたぐらい! そんないつもの日常。 現在、日が傾きかけてきた頃。場所は生徒会室。俺は床で正座。目の前には薄ら笑いの副会長サマ。手元には新入生歓、の文字あたりがギリ見える紙。 うん、会議すっぽかしちゃったね……! 「ええ、ええ。君がどうしようもないボンクラだとは知っていますとも。ええ。けれど君が会議に出席しなかったおかげで長引きましたし、(てる)は風紀委員長に部下の管理もマトモに出来ないのかと大変嘲笑われました。それは正直どうだっていいけど」 「おい」 「この私までもが風紀副委員長なんぞに励まされまして。その時の屈辱と言ったら…」 淡々と抑揚つけず言葉を並べる姿のなんと恐ろしいことか! 小刻みに震えてれば軽く膝を折り、目線を合わせてきた。 「罰として景の教室での様子を教えてください」 「え?」 「景の様子。一から億まで教えてください」 「え……え、」 おろ、と会長サマに目線をやれば逸らされた。会計サマに目線をやっても同様。 最後に目線を戻せば薄ら笑い。 ば…罰ってそんなん? 俺が言うのもなんだけど出席しなかったのって結構重大だよね? けども「冗談ですよ」の声はいつまで経っても降りてこない。頭抱えた。 「…───つまり景は君の親衛隊とは円満に仲良くできているんだ。そして君は初対面から嫌われていると」 そんぐらいで帳消しにしてくれるってんなら俺は喋っちゃうけどさ! ペラペラ詳細に教えきると表情にはおくびに出さずとも嬉しそうで、恋愛的ってか推しの追っかけストーカーと同じ芳しい香りが…。 「それにしても君はよく他人から嫌われるね」 冷涼な雰囲気に戻った彼は小首を傾げた。 言われてみれば…。でもそれは相手の見る目がなかったってだけで! とか言ったら誰より先に副会長サマに骨を折られそうだから俺は黙った。粉砕骨折待ったナシ。 「嫌われたって俺は好きなんでモーマンタイすよ!」 「そう。一方的な好意は困るのですが…」 「それを君が言っ、え、あれ。その言い方……ふ、副会長サマって俺のこと…」 「はい、嫌いだよ」 薄ら笑いがニッコリに変化し、俺は泣いた。泣いて干し肉になった。更に泣いてミイラになって塵になった。 そんな、そんな………!! 「与えられた仕事を熟さない人間は」 痺れてる足なんか知ったこっちゃねえ!! 自席にダイレクトに着席し、俺は少し溜めてた書類に手を付けた。 生徒会書記奇戸尋、仕事は恋人。メガネクイ。
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