モモパンマン

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「で。仮面野郎はいつ俺に詫びの品を持ってくるつもりだ?」 「あー…面違いじゃないすか。ほらこんな面いくらでもいるしさ」 「なるほどな、要するにこの俺の目が節穴とでも言うのか。いい度胸だな」 「そッッ…んな滅相も!」 頭ならぬ面がぶっ飛びそうなほど首を振り全否定すれば、無人席から椅子を持ってきてセルフで俺の隣に座ってきた。 アッちょー見てくる。 「詫びは素顔でもいいけどな」 「なんの為に俺が会長サマに無礼を働いたと…! あと定期的にそのネタ持ち出してくんの好きだね」 「反応がいいからな」 「おい」 そもそも無礼たって俺の面外そうとしてきたからお約束『あっUFO』して逃げただけね。 もっと言うと二、三年前の話。粘着質な性格はモテないよとか言ってやりたいけど爆モテしてんだよなコイツ。 ……でも、今は執着話なんぞどうでもよくて。 ぶっちゃけ俺は何よりも気になることがある。 周りが全く気にしないから幻覚か何かかと思ってたけど触れてみると感触はあった。 「ところであの会長サマ、ちょっと…や、かなり不自然な点があるんすけどぉ……その頭の何?」 「三角コーン」 「え?」 「三角コーン」 「なんで?」 なんでそんな物被ってんの? そんで何で誰もツッコまないの? ヘンテコアイテム着用した会長サマに周りは気にもせず「素敵…♡」なんてメロメロ。 いいよね美形は大抵のことはギャップになるんだから。全くもってその通り! 「特段妙な箇所はないだろ」 「逆にないとこがないんすけど。仮にも生徒会長だよね? 歩く18禁の」 「なんだそのクソダセェあだ名」 「アンタのだよ。あだ名って知ってるじゃないすか」 は? と互いに顔を見合わせる。どう考えたって俺が正常でしょ。 三角コーン被った友人、この学園の生徒会会長の方が異常でしょうが!! 「君たち本当仲良いね。仲良しついでにこの脳内花畑もその輪に入れてくれません?」 「繋がろう仲良しの輪〜じゃないんすけど」 デケモノ食い続ける会計サマの襟を掴んで差し出されたって要らないよ…。 「誰がこんなクソ仮面と仲良いんだ。まだカメムシと仲良い方がマシだろ」 「お言葉そのままバッターホームランで送り返しときますー」 俺なりの丁寧語で言葉を送り返すと会長サマの仏頂面が見据えてきた。もしやピンチ? 「口が達者だな」 「イタタタタッ!!」 予感的中。ピンチ! 手を伸ばしてきたかと思えば会長サマは俺のこめかみに攻撃を仕掛けてきた。 あまりの激痛に攻撃してくる腕に手を添えたってビクともしない。 こんッの脳筋野郎がよ! 君が先に言ったんじゃん!
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