その笑顔

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その笑顔

「大丈夫ですよ、ジュードさんなら」 蜂蜜色のフワフワした髪。 若葉のように柔らかな緑の目。 とれたてのサクランボようにみずみずしい唇。 あたりまえのように俺を信じているという感情が、温かな声にのせられている。 「信じてますから、私を守ってくださいね。私の、最強の盾」 「任せろ、リタには傷ひとつおわせない。だから帰ったら……」 「帰ったら?」 「それはこの窮地を乗り越えたら話すよ」 リタの口が少し不満げにとがる。 「もう、ジュードさんの意地悪。でも…信じてますからね」 俺の肩にそっと手を当て、体を押しつけてくる。 心地よい体温とともに、柔らかな胸があたり、思わず顔がにやけそうになるのを、あわてて気持ちを引き締める。 「向こうの攻撃はもうすぐ終わる。それが終わったら、こっちのターンだ。それまで、絶対俺の後ろから出るな」 「はい」 「その後は、リタの出番だ。任せるぞ」 「はいっ、頑張ります!」 いつもほわりと緩んでいる口元がきゅっと引き締まって、まるで別人のようにみえてくる。 耐えることがないと思っていた攻撃が、いきなり止んだ。 「そら、むこうはもう魔力がつきたようだ……行くぞ!」 「はいっ! 俺は愛用の盾にはめられている魔石に触れた。 「行くぞ……最 大 反 射 (マキシマム・リフレクション)!!」
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