文章を書く、文章を読んだせいで。[忘備録]

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「空気人形」 知る人ぞ知る的な名作。このエッセイにレーティング設定していないのであまり詳しくは書けないが、人間の女の子そっくりの人形が心を持ってしまい、外の世界と人の心に触れて、一人の男の人を愛するようになってしまうお話。主人公の人形の女の子は綺麗な心を持っているけれど、体に入っているのは空気だけ。彼女が愛した男の人は豊富な知識を持っているけれど、どこか心に空虚さを隠し持っていて。彼は彼女が人形だと知っても拒まず、むしろ同じ空虚さに惹かれていく。彼女は人を愛するために生まれてきたわけではない。彼女が作られた「愛」とは体の関係が必要不可欠なもの。彼女の生き方や役割は何か。人間と人形の違いは何か。二人が愛を確かめ合い体を重ねるシーンは芸術のように美しく、そして悲しくて。あとグロい。 「世界の中心で、愛をさけぶ」 一時期流行ったアレ。の映画版。セカチュー。「当時はこういうのがウケが良かったんだろうなあ」という歴史を勉強しているようなどこか俯瞰的な見方をしていた。泣けるというウリ文句で流行った作品では絶対に泣きたくないぞというひねくれ者。ちょっと泣いた。長澤まさみって今は癖の強い役が似合うイメージだけど(だいたい某詐欺師ドラマのせい)、普通にスタイル良いしかわいいのね。 「SCOOP!」 福山雅治と二階堂ふみのやつ。二階堂ふみが週刊誌のライターで、福山雅治がフリーのカメラマン。パパラッチは死語か?お色気シーンがいっぱいなので見る時注意。また福山雅治だよ。なんなら今月ガリレオも見てたんだよ。どんだけ福山雅治だよ。てかリリー・フランキーだよ。ここまでほぼリリー・フランキーじゃねえか。内容は今まで上げた中じゃ一番好みかもしれない。というかエンタメ系。劇伴の使い方に惹かれる。映像だけじゃなく劇伴の演出が巧みだと私は引き込まれるのでそこが加点ポイントだったのかもしれない。音響がいいね。大オチの前に展開が読めたんだけど、敢えて読ませることによって「王道のテンプレートに沿ってますよ~」という説明になっていたのかもしれない。クレジットに推し俳優の名前を見つけたけど探せず。どこにいるんだあかそさん・・・。 「NANA」 主題歌と挿入歌が爆発的ヒットしたあれ。まじでこれ公開当時、テレビ番組の音楽セールスランキングにずっっっっっといたよねNANAの曲。すげえ覚えてるわ。あと「へえ、あんたもナナって言うんだ」って言ってなくない???内容は映画見ながらWikipediaを読むという背徳的な行いをしていたので、尺おかしくね?どこまでやるの?という内容に集中してない始末。松山ケンイチって普通にあんなイケメンだったんだ。あと玉山鉄二。玉山鉄二だ。どうにも私は少女漫画を読まずに育ったので耐性がなく、NANAも例外ではなく「女主人公にどう感情移入すればいいかわからん・・・どこにトキメけばいいのかもわからん・・・」という戸惑いがあった。もう少し少女漫画を読んでくるべきだった。昔テレビで散々聞いた歌でもライブシーンはよかった。あのNANAじゃない伊藤由奈の方だけ3回見た。感想が雑。 「彼女がその名を知らない鳥たち」 タイトルだけじゃ何かわからん。今月というかここ2年くらい見た映画の中じゃ久しぶりに「あー・・・!」となった。感動詞で誤魔化すな。この映画に関して言うとなればもう「愛」だね、「愛」これしかない。 「何者」 朝井リョウ原作のあれ。まず1時間40分ていう尺がいいね。「お!気合い入れて見るぞ!」っていう姿勢になれる。話の内容はまあ私みたいにSNSで人間観察とか心境吐露とか世俗批判とか独りごちる裏垢でイキがってる人にはクリティカルヒットなのでやめてさしあげて…。佐藤健久しぶりに見た気がする。かっこいいわあ。この映画の原作小説を書いた時原作者はいくつだったのか不勉強だけど、作者最大のヒット作「桐島ry」を書いた時確か大学生だったはずなのでこれを書いた時もまだ若いと仮定して話を進めていく。物語の中で、特に主人公の痛さと紙一重の若さがリアルに描かれているのは、きっと作者がこの物語の主人公たちと同じ大学生や20代前半のときに、SNSやガラケー・スマホがもう身近な存在になっていたからなのではないかと思いながら見ていた。どうして私は身分不相応に批評家みたいな偉そうなことしか書けないのか。 「愛のむきだし」 園子温監督のあれ。私は映画を見ると口癖のように「尺おかしい」と言ってるけどこの作品は誇張抜きに尺がおかしい。3時間56分。シン・エヴァもびっくり。内容はもう面白かった。約4時間、強烈、濃縮。飽きが一切ない。1秒1秒全て引き込まれる。面白かった。
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