お母さんは魔法使い

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母の言われた通りに手を擦ると本当に泡立って、面白かった。ついやりすぎて、小さくなるまで擦っていたら大目玉を食らったのを今でも覚えている。 小さくなった石鹸を母は牛乳パックを半分くらいに切った箱の中に入れて貯めていた。 私はそれも不思議だった。何故、そんなものを取っておくのか分からなかったけれど、きっとこれもお母さんの魔法で変わるんだと思っていた。 ある日、洗面所に置いてあった牛乳パックの箱が新しい物に変わっていた。あれ? 捨ててしまったのかな? と思っていたら、その夜お風呂で渡された石鹸に驚いた。牛乳パックと同じように真四角だったのだ。
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