お母さんは魔法使い

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驚く私に母は「あの箱に入っていた沢山の石鹸の欠片を温めてもう一度大きな石鹸に戻しただけよ」と目をまん丸にして驚く私に説明した。 「お母さん! 凄い! 凄い!」 興奮し過ぎて、私はお風呂場でジャンプした。 あっ! と慌てて手を伸ばした母の行動虚しく、私は見事に滑って頭を打ち、脳震盪(のうしんとう)を起こした。 その時の事を今の母に聞くと「あの時は本気で焦ったのよ。全く、あんたって子は」と呆れられた。 一応、病院に連れて行ってくれたらしいんだけど、先生からは「石頭」と診断されたらしい。 その診断通り、私の頭はタンコブすら出来なかった。
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