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Hump Back 「星丘公園」
「外バン始めるわ」
私がそう言うと、志乃ちゃんは携帯に目をやりながら
「いいじゃん、曲できたら一番に聞かせてね」
と答えた。
志乃莉乃。高校からの友達。
大学の学部が同じで、
一緒に授業を取得しているから、
毎日のように行動を共にしている。
大学2回生の春、
彼女と行動するようになり1年が経つ。
そんなことをふと考えていると、
「かよ、今度呑みに行かん?」
そう言えば、
大学では当たり前のように一緒にいるけど、
それ以外で出かけたことはなかった。
「ええよ。どしたん、なんかあった?」
「いや、特にないけど。なんか、、、気分?」
「そうかあ。」
聞き手も聞いていなければ、
話し手も話す気のない中身のない会話。
「なんか面白いことないかな。」
*イチニのサンで日が暮れて
明日になれば忘れてしまうのさ*
私が過ごすつまらなく平凡な日々。
ニュースになっている、
聞くに耐えないほど残酷な悲しい話や、
腐る程どうでも良い嬉しい話。
地球はそんなことなど御構い無しに明日を迎える。
今日志乃ちゃんと過ごしたことも、
日が昇り沈むのを繰り返すうちに
忘れてしまうのだろう。
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