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それから、瞬く間にさらに三ヶ月が経ち、村の様相はさらに変わっていた。
木々は緑の葉を揺らし、川にはわずかだけど水が流れるようになった。
作物の実りも良くなったと、ガーランドさんは上機嫌だ。
僕らも畑を作り、毎日汗を流した。
「シンファ、腰が入ってないぞ!
もっと力を入れて耕さないと!」
「はいはい。」
「はいは、一つ!」
いつの間にか、僕とセルフィナの立場は逆転していた。
たった半年で、彼の身体には今までにはなかった筋肉がつき、真っ白だった肌の色も程好く日焼けして……髪は相変わらず長いけど、すっかり精悍な男性に変わってた。
彼のおかげで村の再生が急激に進んだのは事実だし、今ではここにはなくてはならない人物だ。
少し偉そうな態度も我慢するしかない。
それはともかく、僕が気がかりなことが他にある。
母さんとセルフィナのことだ。
なんというか……妙に仲が良過ぎるというか……
だいたい、僕達が母さんの家に住むようになった時から彼は当然のように一緒に暮らしていて…
ガーランドさんが僕らに気を遣い、うちに来ないかと誘っても、彼はうちから離れなかった。
まさかとは思うけど、この先、母さんとセルフィナは……
僕はその想いを振り払うように、ぶんぶんと頭を振った。
でも……それならそれでも良いのかもしれない。
僕が村に戻ったら、母さんも一人で寂しいだろうし、父さんが亡くなってから母さんは今までずっと一人で頑張って来たんだから。
セルフィナはいまだに自分のことは話さないから、彼の素性はわからないままだ。
年齢だってわからない。
母さんよりは若いと思うのだけど、彼は妙に博識だったりもするし、最近では頼り甲斐のある人だと感じることもある。
母さんは僕に何度か言ったことがあった。
セルフィナはなんだか昔から知ってるような気がするって。
実際には知らないんだけど、なのに、とても懐かしくて信頼感を感じるのが不思議だって。
そう……彼は本当に不思議な人なんだ。
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