25人が本棚に入れています
本棚に追加
「あー」
生まれ変わって3ヶ月が過ぎた。
生まれたての赤ん坊には情報収集なんて出来やしないから、度々あの神が教えてくれた。
そして、聞きまくったことから推測するに、
私は事故で死んだらしい。
そして、このリズリエラに生まれ変わらせた。
生前の私には、夫がいた。
夫も死んだらしく、私と一緒に転生させただとか。
それなら、どこか会えるかもしれない、と思った。
会えたら、そうだね、生前の夢を一緒に叶えてもいい。
「お嬢様」
「あー？」
「お散歩のお時間です。私めと一緒にお外に出ましょう？」
「だー」
私専属のメイドとなった、ミアはとても落ち着いた声をしている。
まだ、目はぼんやりとしか見えなくて、ミアやお母さんがどんな顔をしてるのかは分からない。
「よく晴れていますね」
「あーう」
自宅の庭をミアに抱っこされて歩く。
私の家、建物も庭もめちゃくちゃ大きい。
金持ちだなぁと毎日思う。
私は、この世界に生まれ直してから、やると決めたことが３つある。
１つはやりたいことをすること。
生前の夢も含めて、これからやりたいと思うことを、全力でやり遂げる。
責任がどうのこうのとはもう言わないことにする。
もう一つは、夫を探すこと。
良き理解者で、最愛の人であったあの人がいるのといないのとでは、楽しさの度合いがまるで違う。
最後は、この世界を楽しむこと！
無かったはずの人生だもん。
楽しまなきゃ損だよ。
「風が気持ちいいですね」
「あーう！」
景色が綺麗、空気も美味しい。
この第2の人生、最高かもしれない。
ありがとう、命の神ライエンリーフ。
最初のコメントを投稿しよう！