時を超えて

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竹内涼真に似た雰囲気のじゅん君。 今でも十分モデルとして食べて行けそうなのに…。 「ねえ、じゅん君、なんでモデルやめちゃったの?」 「ん~、テレビで俳優さんが報道陣に追い回されてる のを親が好きな人と会いたい時に自由に会えないなんて 可哀想ねって言ってて、俺にはあんな辛い思い させたくないなって。当時は全然ピンと来なかったんだ けど、もしか今そういう状況だったら辛いなって。 人目を避けてしかデート出来ないのって楽しくない だろ?堂々と手をつないでデートしたいし」 「なるほど~!確かに!私もコソコソデートなんて 嫌だわ。別れ際にチュってしたらスクープされたり しそうだしね…。折角ラブラブな気分でまたね~って 別れたのに世間に知らされたら興ざめしちゃうもんね」 「まあ楽しい事もあるんだろうけど、色んな女優さんと 接するうちに本当に好きな人が分からなくなっちゃいそう。 好きって感覚が麻痺しちゃいそうだなーとか」 「ドラマで今日から恋人ですよ~ってキスしたりとか 演技しなきゃだもんね。それ程好きじゃない女優と 共演なんてなったら最悪だね~」 「まあ、仕事と割り切ってやるしかないんだろうね~」 「一方的に好かれてくっつかれたりしそう」 「え~(汗)」 「ハニートラップなんてのもあるかもだしね」 「怖いよな女って…」 「悪意ある誘惑はいけないわよね~」 「そうそう!」 「ってののかちゃんもモデル辞めたんだよね?」 「うん。同期に凄く売れっ子のモデルが居て 意地悪されたりして、耐えられないって思ったの」 「あ~…分かる。足の引っ張りあいとか色々あるよな。 自分の方が上なんだぞってマウンティングされたりな~」 「心が強くないとあの業界ではやっていけないよね」 「俺らには無理。今はお互いのびのび楽しくやってる って事で良かったよ」 「うん!毎日楽しいよ」 「保育士って楽しそうだね♪俺も子供大好きだから 歌のお兄さんとか憧れたな~」 「おお~歌のお兄さん似合いそう!」 「へへ。主婦のハートも鷲掴みしちゃうかもな~♪」 「え~やだな~…」 「ヤキモチやく?w」 「そりゃもう…私が好きな人を取らないでって気持ちになる」 っとじゅんはギュッとののかにハグをした。 「可愛い~♪」 「わわ///」 「あ…ご、ごめん。つい衝動的にハグしちゃった」 いい香りがした。ずっとそのままハグされていたかった。
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