時を超えて

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ののかは憧れの人と電話で連絡先を交換して 切った。 NYで暮らしてるのか…そう簡単には逢えない。 逢いに行く度胸もお金もない。 悶々としているうちに夏になった。 気を使って自分から余り連絡しなかったから ほとんどLINEは送らずだった。 変に嫌われても嫌だしと。 ふとそんなある日じゅんから連絡が来た。 「今度帰国するんだけど、良かったら逢いませんか? お土産も渡したいな」と。 ののかは舞い上がった。やっと会える!! でもすぐ返事するのは恥ずかしいから少し時間を 遅らせて返事をした。 実家は同じ県内のようだった。 帰国した直後は疲れてるだろうって事で 数日後に逢う約束をした。 折角会うなら思い出のモデル写真撮った公園で 逢いたいねと約束した。 広い公園。もうすぐじゅん君に逢える…ドキドキ。 早めについちゃったかな…とLINEを見ると 「つきましたよ」と! ど、どこにいるんだろう。広い公園のどこかに彼はいる。 「公園のまんなかの時計のとこで待ってますね」と伝えた。 周りの男性をきょろきょろ見ながらドキドキ。 どの人だろう…。 しかしどの人もこっちを見たり近づいてくる気配がない。 あれ~…数分が経過。変だな~っとスマホに目をやると 「ののかちゃん?」と背後から声が…。 振り向くとそこには小麦色に焼けた背の高い青年が。 あの写真の面影がちゃんとある…/// 「はい…。じゅん君?」 「うん!俺だよ。なんだかはじめましてって感じだねw」 「そ、そうだねw」 「あ、カフェラテそこで買ってきたんだけど 一緒にあそこで飲みながら話そうよ」 「有難う!良いよ~」 クローバーがしきつめられた芝生の上に二人で座った。 「あの頃と変わらないね その笑顔」 「え?///」 「あの当時全然おしゃべりも出来なかったから 一杯話したいよ」 「私も!」 お互い近況を伝え合った。そして 「あの…彼女は…いるよね?」 「う…ん。まあいる^^;」 「そう…だよね~…。じゃあこれまで通り友達で 仲良くして欲しい」 「もちろんだよ~!あの思い出の写真、二人の思い出だしね」 「私ずっと好きだった。今も…ね」 「有難う^^俺も好き」 「え…///」 「でも、君はもうとっくに結婚しちゃってると思ってたし… でもまたこうやって連絡くれたのは凄く嬉しかったよ。有難う」 「ううん。死ぬまでに逢えたら良いなと思ってたから」 「あははw」 (本当は結婚したいと思ってたけど…年齢的に今付き合ってる 子とそのまま結婚しちゃうかもしれないなあ…でも…)
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