スパークリングピュアラブ♡

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眠っているさとし。 かすみはおトイレに行きたくなって 起きた。ふとスマホにLINEが来ていたので 誰からかなと見てみた。 職場の友達からだった。 おトイレ済ませて、内容を見ると 「明日良かったら仕事の後ごはんいかない?」と。 「いいよ~」と送るとすぐ既読が付いた。 「今何してるの?」と友達がすぐ返事を送ってきた。 かすみは今デート中なのだと伝えて、そのまま 色々と友達と語り合った。 そして顔色が曇った…。そうか…私迂闊だった…。 「ダメだよ。ちゃんとゴムしなきゃ」 その言葉がグサリと刺さった…。 アフターピル買ってなるべく早く飲みなさいと 忠告。あとで薬局寄ってどこかで飲もう…。 あ~のんびりしてられない…。 さとしは隣にかすみが居ない事に気づいて 起きた。「かすみたん…どうしたの?」 「あ…さとし君…起きたのね」 「何か有ったの?スマホ見て落ち込んでるように見えたけど」 「ちょっとね。心配事…。薬局に寄りたいなって」 「具合悪いの?ごめんね…無理させちゃったかな」 「ううん。大丈夫だよ。シャワー浴びよ」 「うん」 さとしは明らかにかすみの様子がおかしいなと感じた。 甘える様子もなく普通にシャワーをさっと浴びて 早くホテルから出たそうな様子だった。 会話もなく急いでホテルを出ると近くの薬局へ。 「さとし君はここで待ってて」 「あ、うん。わかった」 かすみは薬剤師さんに話してアフターピルを出してもらった。 親切な薬剤師さんはコップにお水を入れてそこで飲ませてくれた。 かすみの肩をさすりながら何かを言ってる様子を 遠くでさとしは心配そうに見ていた。 飲んだのでかすみはやっと気持ちが楽になった。 「お待たせ」 「かすみ…言いたくない?どうしたの?」 「ちょっとここでは話しづらいからどこか 人が少なそうな場所で話すね」 「分かった…」 「ここなら良いかな。あのね…友達に色々 今日の事話してたのね。…」 友達から生ですべきじゃないと言われた事や お互いまだ結婚して子供を産んで生活するのには 経済的に大変だという事、ちゃんとゴムをして 避妊しないといけないって事を伝えた。 「そっか…俺も先の事よく考えずに… 軽はずみなことをして本当にごめんなさい」 「ううん。私も軽率だった。たまたま友達に 話を聞いてもらえて気づけたから良かった」 「…なんか…俺ダメだな…独りよがりだった」 「そんな事ないよ…。ほら落ち込んじゃうじゃん; だから言いたくなかったの…」 「でも隠される方がもっと辛いから。話してくれて 良かった。…ごめん、一人になりたい…。 ここで今日はさよなら。またね…」 そういうとさとしは走って人ごみの中へ消えて行った。 え…どうしてそんな冷たくするの?…かすみは ぽつーんと取り残されて寂しくなった。 どうして置いて行っちゃうの?…ひどいじゃないの。 さとし君の馬鹿…。急に気持ちが不安定になった。 涙が溢れる。まるで振られたかのように辛くなった。 火が暮れてきたので涙を拭いてかすみは家に帰った。 とぼとぼと家に入ると父がかすみに話しかけた。 「嫌な事でもあったのか?父さんの部屋に来て 話してごらん?」 かすみは辛くて父の優しさが染みた。 正直に事情を話した。そして彼氏がさとしであることも。 「そっか…。さとし君もう子供じゃないんだから そこはちゃんとした方が賢明だったね。 まあ、こういうのは誰も教えてくれる事じゃないし 好きな気持ちが暴走すると理性を失って 自分勝手な事してしまう事はあるから…。 暫くはさとし君も自己嫌悪で落ち込んじゃうかも しれないね。それに、甲斐性がないと言われた ような辛さもあるだろうし。直接そう 言ったのではないだろうけど、男にはプライドが あるし好きだから早く結婚したいって思っても なかなか簡単には行かないものだよ。 かすみの事大事に思ってくれてる事は 嬉しいけど、子供を育てるのは大変だから その時の軽い気分で生でして妊娠したから 結婚して責任取ったというのは違うんだ。 まだ若いし子供を育てる覚悟もないだろうし まだ遊んでいたい年頃だろうし、ネグレクトする 危険性もあるだろう。どんなに愛し合っていても 結婚したら働きもせずパチンコばかりして 泣く子をあやす事もできず苛立ちばかり 増えて我が子を愛せない親になるかもしれない。」 「生まれてくる子供には罪はないもんね…。 好きだから子供を授かりたい気持ちはあるけど… 今の段階だとお互いの両親に援助して 貰わないと苦しいだろうし…」 「そうだね…協力しないとは言っていないけど 肩見せまいだろそういうのは。ちゃんと 二人でなんとか子供を育てられる位になって 産む方が気が楽だろうしね」 「うん。わかった。今度からは気を付けます」 「かすみは大事な娘だから。何かあったら 父さんが守るから。なんでも言いなさい」 「有難うパパ…」かすみはかすみのパパに ぎゅっと抱き着いた。 かすみのパパはかすみの胸の感触に ちょっぴりドキッとした。 (すっかり大人になっちゃって… 母さんよりスタイル良いじゃないか…) 「かすみ、今日は早めに寝るんだぞ^^」 「はい」 「また何か話したい事があればいつでも言いなさい」 「はい」 今度はかすみのママが心配そうに見ていた。 「地獄耳だから少し内容聞こえちゃった…。 そういえば、ごはんは食べてこなかったのかな?」 「うん…なんかさとし君落ち込んで先に帰っちゃったからね」 「さ…さとし君?!誰?」 「ほら、れんの友達のさとし君」 「相手はさとし君だったのね…なるほど。そういえば昔から 好きだったんじゃないの?w」 「え?///」 「ママは気づいてたわよwプール行った時も仲良さそうに 手をつないでたし。さとし君照れてたしw れんもこっそりあの二人ラブラブなんだぞって 私に言ってきたのよ。二人きりにさせてあげよって れんがわざと離れたの。二人で何していたか 知らないけど」 「そんな事どうだっていい…それよりちゃんと話聞いてた?」 「あ…ごめんごめん。話は後々、先にご飯食べなさい。お腹すいたでしょ?」 「落ち込んでるから余り食欲ないよ…」 「ちゃんと栄養取らなきゃだめ。 スープだけでも飲みなさい」 「はーい…」 温かいスープが体にしみこむ。 「男って自分勝手なタイプもいるからね。 友達でされるだけされて妊娠したら相手が逃げちゃった なんて事もあってね。結局その子はおろしてたけど。 簡単に体を許しちゃだめよ。どんなに好きだと言われてもね。 ただしたいだけかもしれないしね。満足したら他の子に 気持ちが行っちゃうなんて男もいるから。 さとし君は小さい頃から知ってるし、誠実そうだし ご近所さんだからかすみの事そんな風に軽い扱い しないだろうと思うけど…。でもまだ大学生だから ちゃんと就職して安定してから子供を作った方が 良いと思うよ。結婚するのは良いとして」 「うん…そうだね。ご馳走様」 「お風呂も沸いてるからね」 「は~い」 お風呂も済ませてそのままかすみはスマホも見ずに 今日は色々と疲れてしまって気が付くと朝の目覚ましが鳴った
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