忍ぶれど

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忍ぶれど

最近、なかなか予約が取れないと言われている近所の居酒屋。 半個室のようになり、観葉植物が至るところに置いてありなかなか客同士の顔が分かりにくいようになっていた。 亜香里がトイレから出た時にその目隠しから見知った顔が覗いた。 「沙良ちゃんママ?」 息子と同じ幼稚園のママが、座敷にいるのだ。パパには、この前のお迎えの時に息子の陸と沙良ちゃん3人で鬼ごっこにつきあってもらったので、お礼でも…と近づいた。 角度を変えて見えたのは、亜香里の知らない男性。そして、幼稚園では見れない女の顔をした沙良ちゃんママだった。
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