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察するに、ぷりまんじゃろはプリン、だいふくじゃろは大福だろうが、きりまんじゃろは何だ? 巨大な話し相手って、まさかキリマンジャロ級の山か?
まさかな、と首を横に振って否定するオレに、奴は話を続ける。
くりまんじゃろ星には、二つの月が在ります。
くりまんじゃろは、一つ目の月で生まれて、二つ目の月に還るのです。
「何だそれ。神話みたいなもんか?」
銀河を渡る宇宙船なんて、人類も追いつかない最先端の技術がある割には、原始的な話だな、と思って訊ねると、「うゆっ!」と奴は首(は無いので身体ごと)をぶんぶん横に振った。
事実です。
くりまんじゃろ星では、番のくりまんじゃろが子供を養育する申請を個体管理局に出し、認可された時に、一つ目の月で子くりまんじゃろが生産されます。
歳を取って生に満足したくりまんじゃろは、昇天申請を出して、承諾されると、二つ目の月の再生工場へ行き、新たな子くりまんじゃろの材料として再利用されるのです。
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