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そして、蓮美の想いが自分に向いているのかどうか自信のない私は孔雀の挑発がまったく気にならない…と言えば嘘であった。
（今は無理かもしれないが……いつか彼女はオレに気持ちを委ねてくれるときがきっと来るはずだ）
きっと………。
私は脳裏に蓮美の優しい笑顔を思い出すたびに己をなぐさめてきた。
「ま、今後もビジネス面ではお手柔らかに頼みますぞ、蜂須賀殿！」
はっはっは…と高笑いを残し、孔雀は私から離れていった。その一部始終を見守っていた早坂は、状況が落ち着いたのを見計らい、私のもとへ歩みよって来た。
「……孔雀社長は相変わらずですね」
「……アイツの性格にはどうもついて行けそうにないな」
「ついて行く必要などございますまい」
二人はパーティ会場をタイミングをみて退出をした。出席という義理を果たし、祝儀を置いてきたのだから、あとは自由にするだけだ。
「このままご自宅までお戻りになりますか？」
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