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疑問と転機
パンツは必要か否か。
この原点回帰的な疑問を、変態と名高い友人に話したのは小学生の時だった。
当時プールの授業があり、大きなバスタオルで隠しながら濡れた海パンを脱いでいる最中、友人がみんなの前で有益な情報を流した。
「まあやちゃん、パンツ忘れたんだって」
ノーパンなのか疑惑が波紋を呼ぶ中、真っ先に自分の白ブリーフを渡そうと女子更衣室のドアに手をかけた友人は晴れて「変態」承認されたわけだが、僕はそもそもの疑問に直面していた。
というのも、パンツの必要性として考えられるのは何だろうと思った時に、一番は隠すというのが出てくる。しかし、隠すのであればズボンで十分だし、スカートを履く女子とは違って男子はズボンだけで事足りるのだから、パンツなんぞは必要に感じないと思うのだ。
幼いころの写真を見ると、僕はおむつ姿で家の中を徘徊していたようなのだが、いつの間にかパンツとズボンを重ね着するようになった。おもらしするような年齢でもないし、おむつはもちろん、パンツだって必要がないのではないのか。
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