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「俺はこれまでに、ドナドナ星人や、ブラックトトノトス、ズラーゴン、ピックモ、ギザーリーなんて名前が付いた超巨大宇宙生命体と戦ってきた。けれど、先日戦ったガバゴボラからは、ただ地球の破壊を目的とした感じじゃない、なにか焦りみたいなものを、戦闘中に感じたんだ。……ガバゴボラは、炎を操る宇宙生命体だが、その分体深部が熱くなる。それを冷やすために幼ガバゴボラが、海中から河川まで、一人で泳いで迷子になったんだろう。なあに、毎回退治する必要は無いさ」
私は滝堂の言葉が、まだうまく飲み込めなかった。ただ、先日窓から覗き見たガバゴボラと違って、目の前の幼ガバゴボラは、可愛い仕草をしていた。
滝堂の言葉が終わる頃、私たちの通った裏口、そして空き地の奥から、仰々しい警備服を着込んだ男達が大量に流れ込んできた。
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