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「じゃあ、次に私が考えてることはわかる?」
彼女は挑発的にそう言った。
「……まあ、多分」
俺は座ったまま苦笑して、どちらからともなく手を繋いだ。
彼女のふわりとやわらかい左手の感触と温度が、俺の右手に伝わる。
「へへっ」
彼女は嬉しそうに笑う。
本当は俺が格好つけてやりたかったことだけど、まあいいか。
「ねえ清くん、見てほしいものがあるの」
「ん、なに」
「これなんだけど」
星井は言いながらバッグの中から手帳を取り出した。
しかしそれは、手帳ではなかった。
目に飛び込んできた表紙には、煌びやかな花のシールと可愛らしい丸文字。
――『華の高校生リスト2』
「ツー!?」
「ツー!!」
あはは、と星井は新リストを持った手でピースをしながら声を上げて笑った。
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