Day 811: 二人で描く恋模様!?

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25歳の誕生日の旅行の日は12時にチェックアウトをしランチをしてお土産を買い帰路についた。家に送ってくれた優悟とパソコンで二人で暮らす物件を探し、二ヶ月後に一緒に暮らし始めた。 仕事については旅行翌日の月曜日に涼華さんに連絡をし、頂いたお誘いを丁重にお断りさせて頂いた。彼女は大変残念がってくれて『気が変わったらいつでも連絡をくれ。』と言ってくれた。 そしてその一年後、職場の同じチームの三原さんと本庄さんが結婚することになった。元々結婚後は家庭に入ることを希望していた本庄さんは退職、彼女が抜けた穴を埋める形として私は契約社員として雇用されることになった。そしてそれから一年後、つい数ヶ月前に私は晴れて正社員になった。 「柚香、大丈夫?暑かったり寒かったりしない?椅子が座り心地悪いとか。体調悪くなったらすぐ言ってね。」 「ありがと。大丈夫よ。」 柚香に尋ねると彼女は大きなお腹を撫でながら笑顔で答えた。 「そうだよ、柚香姫、なんかあったらすぐに僕に言って。」 隣で紬くんが心配そうに言う。私の25歳の誕生日を祝ってくれるために予約してくれていたレストランに妹の(つぼみ)ちゃんと行こうとしていた紬くんは彼女にドタキャンされてしまい一人で急いでお店に向かっていたところ、ほどけていた靴紐が歩道に停められていた自転車に引っ掛かってしまい自転車を倒しそうになった。それを支えてくれたのがたまたま通りかかった柚香で、彼らはそれをきっかけに付き合い始めて結婚。柚香は待望の第一子妊娠中だった。 「紬と(ゆず)にゃんの子なんて絶対超美形だよね。4Dエコーでも既に整ってたし。楽しみだなぁ。」 紬くんの隣で蕾ちゃんが目尻を下げている。以前偶然柚香に会った時彼女を『90点』と評価していた蕾ちゃんは、義姉となった柚香を実の姉のように慕っていた。 「蕾は叔母バカになりそうだな。女の子だろう?フリフリの服を大量に買い与えるんじゃないか?」 隣で暁さんが言う。口調は呆れたようなものだけれど、瞳は愛おしそうに蕾ちゃんを見ている。暁さんも紬くん同様、私の誕生日祝いにお店を予約してくれていた。秘書さんカップルにそれを譲ったのだが、妊娠中だった彼女の体調が優れないとのことで急遽キャンセルになった。一人でお店に向かう前にコーヒーショップに寄った暁さんはコーヒーをこぼしてしまい、それが隣にいた女性にかかってしまった。それが蕾ちゃんだったのだ。 体の一部とも言える大切なロリータ服を汚された蕾ちゃんはブチ切れたが暁さんの顔を見た途端固まったらしい。『紬を超える男じゃないと嫌!』と言っていた彼女は暁さんに一目惚れ。一年間の猛アタックの末、年齢差9歳のカップルが誕生した。彼女は『惟成(ただなり)様に相応しい女性になる。』と社会保険労務士の資格取得の為に猛勉強中だ。 「友野、足りてるか?おかわりいるか?」 優悟が静菜(しずな)ちゃん───あの後友野さんとすぐ仲良くなり、そう呼ぶようになった───に声をかける。彼女は意外なことにかなりの大食いであった。大阪支社から異動してきたインテリっぽく華奢なのに彼女に負けず劣らず大食いの男性と付き合い始め、彼と共に立ち上げた大食いカップルチャンネルはめきめきと登録者数を伸ばしている。 「ありがとうございます。大丈夫です。全部美味しいですね。あ、チサバさん、髪にゴミついてますよ。」 「チサバ、しっかりしてよ。一応新婦なんだから。」 「(しず)にゃん、とらなくていいよ。ゴミつけたままの方がチサバっぽいし。」 静菜ちゃんがゴミをとってくれると、柚香と蕾ちゃんが楽しそうに笑った。
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