『悔しい』

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『悔しい』

絵を描くのが好きだった 昔からずっと絵を描いてた まだまだ先は長いけれど それでも昔に比べればかなり上達したとは思う でももし一生懸命描いた絵を馬鹿にされたなら 『そんなの誰でも描ける』などと言われたら 皆はまずどう思うだろう 早かれ遅かれ多くの人に『悔しい』という感情は出てくると思う 『もっと上手くなって見返してやる』 そう思う人が沢山いると思う そうやって努力して皆は上達していく でも俺は違かった 『そんなの誰でも描ける』 『じゃあお前もっと上手いの描いてみろ』 いつも前に出るのは怒りだった 『悔しい』じゃない 『憎たらしい』だった 『醜い』『底辺人間』『批判しかできないクズ』 前に出るのは罵倒ばかり そんな自分が嫌いだ でも何故か正当化してしまう 今の俺は『悔しい』→『なら努力してもっと上手になって見返す』ができない 何よりも気力が湧かない 『こんな奴ら言葉の力で充分だ』 それだけ 『批判も成長の糧にしてしまえ』 『失敗は成功のもと』 『その人から見てそう思うってだけだ』 何も響かない 批判されて傷付けば疲れるのに まだ頑張れと背中を押してしまうのか 失敗して落ち込めば気分は下がるのに そんな時に成功のもとになるなんて思えるか 個人の意見だから気にするなって言われても それが心を殺すのだから励ましになんてならない 結局綺麗事にしか聞こえない 今から地道に努力すれば得するかもしれない 勉強すれば楽しみも増えるかもしれない でもスタートラインに立てないならそう言ったって何にもならないじゃないか クエストに出撃したくったって スタミナが尽きていたらどうしようもない この言葉をきっと誰も分かってくれないんだ
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