女子会のネタ

1/2
前へ
/7ページ
次へ

女子会のネタ

「山崎風斗、式に招待するの?」 高橋さん、最近、彼女のことを結愛さんと呼ぶようにしたんだよね。 だって正確には、元高橋さんだから。 彼女と久しぶりの飲み会で初っ端(しょっぱな)に聞かれた質問。 「決めてないです」 「私たちの時、呼ばなかったから」 「城嶋さんがダメだって言ったんですよね」 「思ったより、独占欲、強め系の人だったみたいなのよね」 「結愛さん相手なら、誰でもそうなるかも」 「三上さんだって、かなりのもんじゃない?しかし、どうして私達、揃いもそろって、あんな奴と付き合っちゃったんだろうね?」 二人から出る大きなため息。 「私は恋愛偏差値というか経験値が低いというか、実質ゼロだったので、まぁ仕様が無いとして、結愛さんはなぁ」 「風斗が最初っていうのも、残念な感じよね」 「もう、それは忘れることにしてるんで」 「まぁ、あの時の私も、かなり血迷ってたってことで」 「お互い忘れちゃいませんか。城嶋さんにしろ、三上さんにしろ、山崎風斗のことは私達の記憶から追い出しちゃった方が、彼らも喜びそうだし」 「まぁ、それもそうなんだけど。私達を巡り合わせたのもアイツっていうのがねぇ」 「あんなんでも、何かもってるんですかね」 「ブラックホールとか?」 「吸い込むだけ吸い込んで、本人は空っぽみたいな?」 二人で久しぶりに大笑いした。 これだけ飲み会のネタを提供してくれるなら、存在価値があるということで、まぁいいか。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加