触れてはいけない開かずの扉

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「ここ噂の事故があった廃墟でしょ?」 「幽霊が出るらしいよ」 その後、女子高生5人の笑い声が辺りに響く。 「幽霊なんているわけないじゃん!」 「昔の人の妄想じゃね?」 懐中電灯の五つ灯りが、周辺をまばらに照らす。 「雅美、あんたちょっと見てきなよ!例の部屋」 そう、ここは昔の高等学校の校舎である。 今は廃墟となって、立ち入り禁止にされていた。 「いやだよ、私怖い…」 「何びびってんの?あんた。ちょっと可愛いからって、いい気になってんじゃねえよ!」 強く雅美にあたっていたのは、美樹である。 自分達のグループに入れて、無理やり廃校に連れて来たのだ。 「ほら、行ってきなよ!」 美樹の隣にいた佳奈が、雅美の肩を強く押した。
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