9人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「ここ噂の事故があった廃墟でしょ?」
「幽霊が出るらしいよ」
その後、女子高生5人の笑い声が辺りに響く。
「幽霊なんているわけないじゃん!」
「昔の人の妄想じゃね?」
懐中電灯の五つ灯りが、周辺をまばらに照らす。
「雅美、あんたちょっと見てきなよ!例の部屋」
そう、ここは昔の高等学校の校舎である。
今は廃墟となって、立ち入り禁止にされていた。
「いやだよ、私怖い…」
「何びびってんの?あんた。ちょっと可愛いからって、いい気になってんじゃねえよ!」
強く雅美にあたっていたのは、美樹である。
自分達のグループに入れて、無理やり廃校に連れて来たのだ。
「ほら、行ってきなよ!」
美樹の隣にいた佳奈が、雅美の肩を強く押した。
最初のコメントを投稿しよう!