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オルタはルカに腰を振った。
自分の【生命の種】をルカに。
お互いはお互いを求め合う。
上半身はお互いの人間の形をそのまま残して手を取り合い…
下半身はルカの足元が触手がオルタの下半身を絡み取り一つの生命となっていた。
二人は、そのまま長い間眠り続けていた。
心はそれぞれあっても、肉体は一つ。
上半身と下半身でハートの形を作る歪な生命体。
相反する二人の作った愛の形。
何も知らないものがみたらただの不気味なものだが、目を閉じた二人は幸せのそれ以外の何ものでもない。
そして二人は海へ。
どんな形で愛を育み、海と陸をかけるのか?
かつて鯨が海から陸へ、そして陸から海へと移り住みながら命を繋いだ様に、
彼らの愛の形は海と陸を越えても紡ぎ続かれていくのだろう。
そこには、常識などという枠は存在していない。
海の様に広く深い、二人にしか分からない世界が広がり続けていくのだろう。
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