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「…ルカ…、今日は遅いし、ここに泊まっていきなよ。家はあんまり綺麗じゃないかもだけど。」
俺の提案にルカは頷いてくれた。そして小さな声で「ありがとう。」と言ってくれた。
服は母の残りから身体に合うものを纏ってもらった。
「…寝る時は…ベッドでいいのかな?」
俺はルカを部屋に案内した。
「ここで…眠るんだけど。」
するとルカは首を横にふった。そして床を触る。そのまま窓際のタイルの場所を見つけるとそこに横になった。
「ここでいい?」
「良いけど…硬くない?」
俺は少し戸惑う。せめてもと思い掛け布団を被せようとしたが彼女は首を横にふった。
「…水が欲しいの。」
「水?」
俺が不思議そうに訪ねるとルカは起き上がり、俺の手を掴んだ。
「えっ?何を!?」
ルカは俺の手を引いて、その手を頬へ。
ルカの頬の柔らかさが伝わってくる。でも冷たい。そして何だか湿気を帯びている。
「!?」
思わず手を引くと汗の様に水が手を覆ってる。
「…なんで?…ルカ?」
ルカは頷いていた。
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