23人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも、ここは、あなたみたいな可愛い子は、声かけられやすいから、危険だわ。」
「そうなのよ。」
「でも、介抱してくれたお礼をしたいです。」
「お礼ならいいのに。じゃあ、連絡先を教えるから違うところで会いましょう。」
「はい。」
僕達は、お互いの連絡先を交換した。
部屋につくと、電気が付いていた。
ああ、理沙かな。
ドアを開けて部屋に入ると、妹の理沙が振り向いた。
「東京にきたから、勝手にお邪魔しちゃった。」
「連絡してくれたらいいのに。」
「サプライズよ。」
そう言ってニヤリと理沙は、笑った。
「いつも、きっちりスーツ着てるのに、なんだか今日は、よれよれじゃない?何かあったの?」
僕は今日あったことを理沙に話した。
「いろいろ大変だったのね。彼氏と別れた日におネエさんに出会うなんてね。」
「まだ、混乱してるよ。」
「そのおネエさんは、綺麗系?」
「ちょっと背が高いハスキーボイスの女性に見えるよ。」
「じゃあ、お兄ちゃんは、範囲外かもね。」
「範囲外?」
「その人は、男らしい人とお付き合いする人なんだと思うけど。」
「よく分かるね。」
「お兄ちゃんだって自分より男らしい人と付き合ってたでしょ?」
「確かに。」
「お友達になれるんじゃない?」
「そうだね。」
僕はそう言いながら、なんだかモヤモヤしていた。
最初のコメントを投稿しよう!