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【付記】
作中曲の、与謝野晶子の箏の短歌は『みだれ髪』から次の五首を選びました。
人かへさず暮れむの春の宵ごこち
小琴にもたす乱れ乱れ髪
たまくらに鬢のひとすぢきれし音を
小琴と聞きし春の夜の夢
春三月柱おかぬ琴に音たてぬ
ふれしそぞろの宵の乱れ髪
行く春の一絃一柱におもひあり
さいへ火かげのわが髪ながき
そと秘めし春のゆふべのちさき夢
はぐれさせつる十三絃よ
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