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幸せになってもいいですか
「ルウト!!本物の聖女を見つけた今、お前のような偽聖女はこのルディア国には不要だ。今すぐ出ていけ。」
「ぇ、、、ちょっと待ってください。本物の聖女って?」
「ルーチェだ。お前のようにボロボロの男で、毎日部屋に閉じこもって祈りを蔑ろにしている偽物とは違って、見目麗しく、祈りも毎日サボらず行っており、民に慕われている。これからこの国はルーチェという聖女がいることで安泰だ。」
「お初にお目にかかります~ルーチェと申します。この国は私がお守りしますので~、あなたは安心して下さい。」
「僕は…いらないということですね。」
「そうだと言ってるだろ?だいたいお前は部屋に籠っているだけで高い金を貰っているのはおかしいだろ。この国は平和だ。もともと聖女はいらないくらいだ。」
「それは僕が毎日祈って、、、「黙れっ!お前に祈る真似はできても神に祈りは届かない。」
「っ…」
「ふん、図星過ぎて何も言えないか。神も見た目もボロボロの男のお前より、見目麗しいルーチェの祈りの方が嬉しいさ。さ、さっさと荷物をまとめて出ていけ。兵に隣国まで遅らせる、兵の手を煩わせるな。」
「わかりました。僕はもう、、、絶対にここには戻りません。」
「戻ってもお前の場所はもうないだろ」
あれから荷物の少ない僕はすぐに準備が終わり、隣国までの道中にも下っ端兵にさんざん馬鹿にされ、蔑まれた。むかつく、むかつく、むかつく。ルディア国の平民だった僕は両親を病で亡くしてから一人で生きてきた。そんな僕には魔力があって、平民で貧しい中での僕の周りだけは農作物が育ち、魔物に襲われることもなく平和に生活できていた。それなのに無理矢理王都に連れて行って、聖女の仕事をしろと言ったのは第一王子のケイデン様なのに。
「おい、着いたぞ。さっさと降りろ」
「え?もうですか…ここは、隣国ではないですよね?」
「ルディア国から追放された奴をわざわざ隣国まで送るわけないだろ。ここで降ろしたのはケイデン様からの命令だ。」
「そう…ですか。僕にここで死ねということですね。」
「それはお前次第だろ。じゃ、もう会うことなはいけど、達者でな。」
僕も追放された身で、用意された馬車もボロボロで、兵士も僕を良く思っておらずさんざん罵倒された時点で、隣国まで送ってくれるとは思ってなかったけど…まさか魔の森と呼ばれる辺境で捨てられるとは。魔の森とはその名の通り、魔物がたくさんいる森で、一度足を踏み入れると二度と出られず、骨さえも残らないとか…。
「僕、そんなに嫌われることしちゃったかな…」
僕は王都に連れていかれてから…聖女になれと言われてから朝、昼、晩、毎日毎日祈ってきた。平民だった頃は無意識でできていたことも、しっかり勉強して魔力のコントロールもできるようになった。ケイデン様は僕が部屋に閉じこもってサボってるって言ってたけど、僕はただ祈ってた、それこそ食事も睡眠も削ってルディア国に結界を施して魔物から守ってきた。女性が祈った方が嬉しいって言ってたけど、僕自身だってそう思ってる。僕は男だから聖女様はできないって最初に断ったのに、素性を隠して部屋に半隔離にしたのはケイデン様なのに。僕がどんなに頑張っても、敵国が攻めてきたり、辺境で流行病がでたり、魔物が出るたびに僕のせいにして殴られたっけ…。おかげさまで僕はガリガリのボロボロで…。
「聖女から解放されてここで死ぬのも僕の人生っぽくてアリかもね…」
とりあえず森を抜ければ隣国だから行けるところまで行ってみようと思ってとぼとぼ歩き出したのはいいけどもう何時間かたってるのに森、森、森…。魔物の一体も出てこない。みんなが思ってるだけで結構平和な森なのかな?そんなことを考えながら休憩がてらに腰を下ろすと疲れからそのまま眠ってしまった。ルウトの魔力が強すぎて魔物が近づけないことを本人は知らない。
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(#””#、###!!!)
「ん?なんか声が…誰かいる?」
眠っていた僕は誰かの声で目が覚めた。心なしか周りの気配がザワザワしているような…。声のする方に行ってみて驚いた。噂だけだと思っていた魔物が5体もいて、しかも戦ってる騎士がいて…。負傷者もいるみたいで、どう見てもギリギリ負けそう。何とか助けてあげたいけど、何かしてまたプライドを傷つけたとかで暴力振るわれるのは嫌だ…どうしよう、どうしよう。
「ガイアン様っ!負傷者が増えていますっ!お逃げ下さい!」
「ここは俺が行く!お前らは全員無事に逃げろっ!必ず王都へ戻るんだっ!」
騎士団長様かな?騎士様たちを身を挺して守ろうとしている…。僕は殴られるのが怖いとか自分を守ることばかり、、、どうせ僕は死ぬ運命だった。ここで最後に騎士様達を助けて死ねるなら少しは幸せかも。それでも僕は目の前に出るのは怖くて、木の陰からこっそり祈った。そして「―“光の矢”―」こっそり呟いて魔法を発動した。一瞬にして魔物5体は光に包まれ…もともと体力の限界だった僕は、それを見届けた瞬間、意識を失った。不思議と心は軽くて涙が流れた気がした。
side:ガイアン
「光の矢、、、か?正直助かった。だが…いったい誰が?」
(ドサッ)
「ガイアン様!?この方は…」
「この方が助けてくれたのか?体調が悪いのかもしれない、早く城へ戻るぞ!」
隣国のルディア国で聖女が追放され、新しい聖女ができたとの噂が流れてきた。元聖女様を自国に呼ぶためにルディア国を目指していた時に魔物に囲まれた。いつもはすぐに倒せるが何故かAランク級の魔物が5体も同時に出てきたため対応が遅れた。負傷した仲間も多く、自分は死ぬつもりで騎士だけでも王都に逃がそうと思っていた時に、辺りが一瞬で白く光り、目を開けた時には魔物はいなくなっていた。これは最上位魔法の光の矢…困惑していると近くで人が倒れているのに気付いた。とても痩せていてボロボロで何故か泣いていて、、、この方が光の矢を?この方が私達を助けてくれたのか?思うことはいろいろあったが今は休ませることが先決だろう。城へ戻る道中はなぜか魔物の出現もなかった。
「ん…こ、こは?僕、生きてる?うっ眩しい…」
僕はどこかわからないふかふかのベッドで目を覚ましたが、目を開けておくことも億劫でどうしようかと考えているとノックが聞こえて、誰かが部屋に入ってきた。僕は寝たふりをしながら入ってきた人を見ると、魔の森で魔物と戦っていた騎士団長様だったから驚いた。余計な真似をした僕を殺したいはずなのに、こんなところに運んでどうしたんだろう…。起きたら死ぬのかな。
「今日も目が覚めないか…。やはり相当な体力と魔力を使わせてしまったな。すまない。また来る」
僕何日寝てるの?騎士団長様すごく悲しい顔してた。また僕は自分を守るために死ぬのが怖いからって寝たふりなんかして、他人を傷つけている。あの様子だと日に何度もここにきているみたい。騎士団長様も忙しいのに僕の様子を何度も見に来るなんて絶対時間の無駄だよね。あの時、、、、魔の森で皆様を助けた時に僕は人生を諦めた、最後は確かに幸せだった。もう大丈夫。そう思うとまた涙が出てきたけど、僕は何とか立ち上がって騎士団長様を追いかけようと歩き出した………瞬間に倒れこんだ。思ったよりも体力を消耗しているらしく足がガクガクで、何度も立とうとするが倒れてしまい、床で倒れたまま、また力尽きた。
「なっ!!意識が戻られたんですか、、、何があったんだ!?また傷が増えて…」
彼に薬を飲ませることを忘れていたため部屋に戻ると、なぜか床に倒れている。また泣いたのか涙の痕もあり、何度も動いたからか膝や手には傷ができていてせっかく戻った体力もまた使い果たしたのか意識がない。このままじゃ食事もとれないじゃないか…。いや、一番は私が悪い。私が薬を忘れなければ目が覚めたことに気づけたはず。
それから私は彼のベッドを自室に移動して、彼の横で仕事をすることにした。部下には反対されたが彼には恩があるため、誰も強くはでなかった。そうこうしているうちに一週間が過ぎ、ついにその時がきた。
「僕また、、、、もう助けないでいいって言わないと」
「それはどういう意味ですか?」
「へっ!?あ、貴方は、、、、すみません寝たままで、、、っ」
「いいからそのまま寝て、、ゆっくりされて下さい。まだ体力が戻っておりません。」
「すみません、あの貴方は…、僕はルディア国の平民でルウトと言います。」
「ルウト様はルディア国の方でしたか。ここは隣国のサレスタ国で、私はこのサレスタの第一王子でガイアンといいます。」
「お王子様っ!?た、大変失礼致しました。寝たままだなんて、」
「だからそのままでルウト様はお客様なのですから。何なら私も休憩がてらに隣で横になりましょうか?ふふっ」
「そんな王子様と同じベッドに入るなど烏滸がましいです。うっ…」
「話過ぎて疲れましたね。私の事は王子様ではなくガイアンと呼んで下さい。気にされるなら、これは命令です。」
「ガイアン、、、様。僕の事もルウトと、、、平民に敬称はいりません」
「私はルウトに様をつけたいくらい感謝しています。それにここはサレスタ国。ルディア国の平民であることは関係ありませんが…ルウトのお願いなら聞きましょう。」
「恨まれることはあっても、感謝…されるようなことはしていません。ガイアン様も早く僕を殺して、ただでさえ忙しいのに仕事の邪魔でしょう。」
「ルウト?目を覚ました時も言っていたけど、助けないでいいとか殺してってどういうことですか?あなたは私達を救ってくれた。感謝しかありません。騎士の者たちもルウトにお礼を言いたいそうですよ。」
騎士団長と思っていた方がまさか隣国の第一王子だったなんて。王子様なら尚の事プライドを傷つけてしまったかな…。
本当に困った表情をしているガイアン様に、僕は死ぬ覚悟でガイアン様達を助けたこと、あの時に覚悟は出来ていることを説明した。ガイアン様は思っていなくても、他の騎士様達はこんな平民に助けられてプライドが傷つかないはずがない。
「ルウト、私達は誓ってあなたを傷つけることはありません。体調を戻す努力をしても殺すことはありません。命の恩人を殺すなど…そんなことありません。もし騎士の中にあなたを恨むものがいたなら…その者は私の手で殺します。」
「王様が自国の方を殺めてはいけません。わかりました。僕がここにいることが混乱の元凶になりますね、、、、もう少し休んだら魔の森に戻ります。」
「そんなっ!なぜルディア国ではなく魔の森なんですか!それならこの国にいて下さい。」
「僕はルディア国から追放されたんです。」
僕は平民から聖女になり今に至るまでの経緯を説明した。哀れだと思ったかな?僕自身も話してて改めて哀れだと思った。ルディア国では良かれと思って助けたら余計なことをするなと暴力を振るわれ、助けなければ何のためにいるんだとまた暴力を振るわれ…だからここでもそうだと思ったんだけど。
「ルウトはルディア国の聖女様だったんですね!私があの森にいたのは聖女様にサレスタ国に来ていただこうとお願いにいく為だったんです。」
「僕は偽聖女です。身体もボロボロで神様も見目麗しい女性の方の祈りを聞きたいことでしょう。僕ではなくて、ルディア国にはルーチェ様がいますよ。そちらの方がいいかもしれません。」
「神様は容姿で判断されません。それにルウトは国を守るために一生懸命祈った。その代償は身体に大きな負担となりましたが…それだけです。それに、魔の森から帰城するときに魔物が一体も出なかった、そしてあの光の矢…あなたは偽物ではなく本物ですよ。」
「っ…で、でも、、、僕はもう部屋の中だけで閉じ込められて生活したくないんです。もうあんな生活は…」
小さな部屋で祈りと暴力だけの生活。思い出しただけで無意識に身体が震えて、涙がでてくる。結局どこに行っても聖女じゃない僕なんていらない、、、邪魔者なんだ。溢れてくる涙を乱暴に袖で擦っていると、突然腕を掴まれた。
「傷が増えますのでやめて下さい。後、私の説明不足で悲しいことを思い出させてしまってすみません。」
「ぇ…」
「確かに私達は聖女様にサレスタ国へ来て欲しかった。でも、あくまでお願いをするだけで無理なら無理でいいと考えていました。その道中に助けていただいたルウトに私は感謝をするとともに、惹かれています。」
「へ?」
「一目惚れでしょうか。あとは勘違いでも命を懸けて助けていただいた男気に惹かれました。だからただ、、、、ただルウトの近くで、ルウトと一緒にいたいだけなんです。サレスタ国で聖女様として祈って欲しいわけではないんです。」
な、なに?どういうことなの?ガイアン様が僕なんかに惹かれたなんてあるわけない…あるわけないけど僕の腕を痛いくらいに握りしめているガイアン様の顔は真剣で。僕はいままで好意を持たれたことがないため、どうしたらいいのかわからない。
「わかりました。ルウトがどうしても魔の森で生活したいのなら…」
「な、何…」
「私も一緒に魔の森で生活します。サレスタ国は私でなくとも第2王子がおりますから。」
「ちょ、ちょっと待ってください。あなたは身を挺して騎士様を守っていたようにこの国を大事に思っていることはよくわかっています。それなのに僕なんかの為に判断を誤ってはいけません。」
「私は真剣です!それにサレスタ国は確かに大切ですが、私でなくても守れます。しかし、、、、しかしルウトは私でないと守れない。誰か違う者がルウトの横にいることを想像するだけで私はその者を殺してしまいそうです。」
「落ち着いて下さい。わかりました。僕の体力が戻りガイアン様が僕を追い出すその時まで、僕はサレスタ国にお世話になります。」
「本当ですかっ!?ということはずっと一緒ですね。私はあなたに惚れることはあっても追い出すなんてことはありません。もしその時が来たら、どうぞ私に光の矢を放って下さい。」
「ちょっと何言ってるんですか!!それこそありえませんから。僕は最後の時までサレスタ国の為に祈ります。」
ガイアン様は惚れやすいのかな?僕なんかの為に一国を捨てようとするなんて…どうせ行くところもないし、ガイアン様の目が覚めるまでお世話になることにした。その代償はかなり大きく、またルディア国のように毎日祈ることになるのかと考えると暗い気持ちになった。最後には自分自身に光の矢を放とうと考えていたらガイアン様からの言葉に驚かされた。
「ん?祈らなくていいぞ?ルウト自身が必要な時に祈る分は何も言わないが、サレスタ国の為にボロボロになるまで祈らなくていいんだ。ここはルディア国ではない。ここで私とともに自由に暮らしてくれればいいんだ。」
「ぇ…祈らなくていい、、の?」
「いいさ、寧ろ祈るな。それで寿命が短くなるのは本末転倒。これからは好きなことをして笑って過ごすんだ。」
「でも、、、それじゃ民が。僕がいる意味がわからなくなります。」
「魔の森で私を救ってくれた噂は民に広がっている。ルウトが笑ってくれるだけで民は安心するだろう。存在意義がわからないなら、私と結婚してほしい。そのために私のことを知ってほしい。」
「ガ、ガイアン様、、話が進みすぎてついていけません。」
「手放したくないからと言って、先ほど目覚めたばかりのルウトに言いすぎた。とりあえず、一緒に休もうか」
「へぇ!?」
「ガイアン様!!!いつまでサボってるんですか!!!!」
「(ビクッ!!)」
「ジル…もっと静かに入って来い。ルウトが驚くだろう。」
「目が覚められたんですね良かったです…ルウト様、、失礼いたしました。私はジルと申します。こいつ…ガイアン様の側近をしております。」
「ジル様、、、こちらこそこれから面倒をおかけします。」
「私に敬称は必要ありません。ルウト様の面倒なら嬉しい限りですよ。それにしてもとても可愛らしいですね。でも痩せすぎですね…何か好きな食べ物はありますか?甘いものは好きですか?」
「え…え…」
「ルウト、こいつは少し過保護なところがあって。ボロボロのルウトを連れてきた時には大変だったんだぞ?」
「そ、そうなんですね。あの、僕、、、毎日お祈りしてて食事はパンを少しとかゼリーとか、具のないスープとか、、、、すぐに食べられるものしか食べていなくて…好きなものとかわからないんです。だから、どうか僕の事は気にしないで下さい。」
side:ジル
な、なんですかこの方は!!聖女様であることは察しましたが、食事も摂らせず暴力まで…あのルディア国の馬鹿王、本当に馬鹿ですね。ルウト様は本当に申し訳なさそうにぽつりぽつりと話してくれましたが、今にも泣きそう。そんな様子をみて私も、ガイアン様も胸が締め付けられます。これからは私が責任もってルウト様を甘やかして差し上げましょう!
「ルウト様、失礼しました。嫌なことを思い出させてしまって…。ルウト様の体調が良くなるようたくさん食べて、一緒に楽しいことをたくさんしましょう!少しずつでいいんです、これからよろしくお願いしますね」
「ジル!ルウトは私と結婚する予定の大事な者なのだぞ。私の者だ。だからあまりベタベタするな!」
「束縛男は嫌われますよ。それでは私は食事の支度がありますから失礼します。ルウト様、また後程」
「あいつめ~!私で遊んでいるな…性悪男めが」
「ふふっ、仲がとてもよろしいんですね。羨ましいです。」
「小さい時から一緒だからな。それよりもやっと笑ったな、、、、やはり可愛い。ルウトは笑顔の方がいい。」
「や、やめて下さい。///////////」
「照れているルウトも可愛いな。これからもいろいろな表情をみせてくれ。」
それからの僕は本当にのんびり楽しく暮らしている。ガイアン様には祈らなくてもいいと言われたけど、さすがにそれは申し訳なくてサレスタ国の為に結界を張り、サレスタ国のために祈っている。ルディア国にいた時には、誰からも感謝されたことはなかったが、サレスタ国の民からは僕が来てから天候に恵まれ、魔物の出没がなくなったとのことで毎日のように感謝の品が王宮に届いている。ルディア国では毎日、、、毎分の様に祈っていたけど、ここでは毎日祈ると逆に叱られる為、一日または二日おきに祈っている。以前、感謝の気持ちから頑丈な結界を張ろうと祈りを深めたことで倒れてしまった時にはガイアン様とジルさんにとても怒られた。僕の身体を気遣って怒られたのは初めてで、嬉しくて泣いてしまった。2人は泣かせてしまった!とあたふたしてたけど…。そんなこんなで僕は今、幸せです。
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