ウォーク・イン・ザ・スカイ

あーちゃん

「なぁ、相棒。俺は新しいビジネスを思いついた。これもお前さんに出会えたおかげだ。人間はさ、みんな高い所がだーい好きなんだ。この仕事は流行ると思うぜ。まぁ、その粉をパラパラっと景気よく、よろしく頼むぜ。な、相棒！」

ビルとビルの狭間で狭い空を見上げると、この壁を駆け上がって開けた空に飛び出したいって思うこと、あるだろ？

ほらあそこの新しくできた電波塔を見てみろよ。あれはさ、電波塔っていう目的のために作られてるのに、みんなあの上に登って地上を見下ろしたくてたまらないんだ。

山がありゃ登る。谷には橋を架ける。ビルはでっかくでっかく。

スカイウォークってのがあちこちにできたりしてそりゃもう、みんな高い所に行きたくて仕方ないのさ。

空には飛行機だのロケットだのを飛ばして、中にはわざわざ空まで言ってパラシュートで飛び降りたりする奴もいる。

で、考えたのが「空中散歩ガイドツアー」

もちろん俺がガイドで、相棒は俺たちにそのキラッキラをパパッとまぶしてくれりゃオッケーだ。

ちっさい小屋の中で縮こまってると、たまに無性に地球のでっかさを思い出したくなるんだよなぁ。