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「わたくしは、神のため、そんな輩を葬り去ってきました
全ては神のために
全ては我々、信仰者のために」
背筋がゾッとした
たかが神のために人を殺めるなどあってはならないことだと思わないのか
「何をそんなに怯えているのです?
恐れることは何もありません
神はすべてを見ています
神はすべてを聞いています
神はすべてを知っています」
シスターはあらぬ方向を見ている
「ですが救うことも伝えることも教えることすらありません」
そしてそう言うと僕の方を見て顔を赤らめた
「そう…!それがいいのではないのですか…!
わたくしたちは神の監視下にあり、すべて神のシナリオ通りに動いてるコマにすぎない…!
はぁ…なんと素敵なのでしょう…!!!
わたくしたちは今、神が作った物語の登場人物になれている
これほど素晴らしいことなどありません…!」
おかしい
このシスターは
狂っている
僕は後退りした
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