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【プロローグ】
視界には、見慣れない天井が広がっていた。
見渡せばやけに生活観のある部屋にいて、其処には大型のタンス、テレビ、四人掛けの机、アームチェアなどが規則正しく配置されていた。
背中に感じる柔らかい温度から、自分は今ベッドにいることもわかる。
それにしても不思議だ。
そこは如何見ても自分の部屋ではないのだ。
もう一度天井を見上げ、暫く考える。
とりあえず起き上がろうとしてみるが、それは手足の先から感じる引力に阻止された。
四肢が頑丈なロープにより拘束されてる。それには少し愕いた。
自分は今大の字に寝かされ、ベッドに拘束され、見覚えのない部屋にいる。
状況を冷静に把握したところで、何故今に至ったのか少し思い出してみることにした。
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