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晃平と天使様・弐
「……ところでお前さん、珍しい魂をしてるな。……魔人なのか」
「そだよー」
「……契約してくれ」
「いいよー.*・゚(*º∀º*).゚・*.」
「待て待て待て!」
すぐさま魔人の契約を交わそうとする晃平を、光一が制する。
……魔人は、悪魔と契約を交わすことを昔から避けてきた。
魔人に変じたところで、悪魔に対しては圧倒的に不利だからだ。
それに、魔人の契約では悪魔、天使、堕天使を眷属として従える事は『不可能』なのだ。
「……俺の六枚翼をアーティファクト化して坊に預ける。六枚翼を失えば俺は弱体化するし、眷属化契約も通る。魔術メインだが、接近戦も出来るから安心してくれ」
「うーん(´・ω・`)」
「……祀樹が保管してるサイバネティファクトを彼に提供するのはどう?晃平のお家に居てもらう訳だし、コレなら釣り合うよ」
「それだ(`・ω・´)ふんす」
もうどうにでもなれ、と光一が止めるのを諦めたところで、晃平は男の手を取る。
男が「好きに呼べ」と言ったので、晃平は『都筑紗羅』、という名を付け、紗羅にーちゃん、と呼ぶ事にした。ついでに『レディヴェル』という偽の天使名も付けておく。
……堕天使を眷属として従える魔人が誕生した瞬間だった。
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