晃平君達とお昼の巻

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晃平君達とお昼の巻

ラザリィスが冷蔵庫を開け、晃平(コウヘイ)が中の物を運び出す。テディベアサイズだが、怪力である。 一旦冷蔵庫のドアが閉められ、晃平(コウヘイ)がラザリィスと相談してメニューを決める。 今日はインスタントの醤油ラーメンだ。 晃平(コウヘイ)が空腹の限界に達していたのと、もやしが大量にあった為だ。 作ったインスタント醤油ラーメンを丼に盛り、ラードで炒めたもやしと舞茸と豚ひき肉を一緒に炒めたものを上に乗せる。晃平(コウヘイ)の丼はやたらデカい。そこに昨日の余ったうどんも入っている。 痩せの大食い、とは晃平(コウヘイ)の事を言うのではないだろうか、とラザリィスは思った。 「相変わらずよく食うなあ、晃平(コウヘイ)」 ちょうど帰宅したのか、黒髪に紫と緑の双眸の男が晃平を見てそう呟く。 伏見祀樹(フシミ・シキ)。 晃平(コウヘイ)とはもう五年の付き合いになる。 「……シキ、おかえり」 「ただいまラザリー、今日は涼しいぜ」 「ニホンの夏は私には暑すぎる……」 ラザリー、とはラザリィスの愛称だ。『呼びにくければラザリーと呼んでくれ』と本人も言っている。 手を洗ってから席に着くと、ラザリィスが祀樹(シキ)の前に醤油ラーメンを運んで来た。 上に乗ったもやしと舞茸と豚ひき肉の炒め物を口に運び、噛み締めると、もやしと舞茸の食感は悪くない。舞茸の風味も最高だ。が、豚ひき肉は要らないような気がする。舞茸が目立ちすぎて豚ひき肉が何処かへ行ってしまっている気がする、というのが祀樹(シキ)の感想だ。醤油ラーメンの味はいつも通りのインスタント醤油ラーメンの味なので感想割愛。 「美味しいけど豚ひき肉要らなかった気がする」 複雑だなーと炒め物を噛み締めつつラーメンを啜る晃平(コウヘイ)。 黙々と食べ続けるラザリィス。 同じく黙々と食べ続ける祀樹(シキ)。 不在の者も何人か居るが、これが晃平(コウヘイ)達の日常である。
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