#1 古本屋

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早速エアコンを点け、風が出てきたところでハンバーガーに齧りつきながら、いつもやっているゲームの電源を入れる。 夏休みだからダラダラとできるが、休みが終わったらこんな快適生活はできない。 ポテトを食べながらコントローラーをひたすら動かす。 ただ単に、モンスターを狩って、そのエリアのボスを倒して次のステージに行くという、単純なゲームなのだが、レベルが上がるにつれ難易度は高くなりやり甲斐も出てくる。 ご飯の時間だと呼ばれるまでいつの間にか寝ていたのか、外は少し暗くなっていた。 ゴミをまとめてキッチンへ持っていくと、チラッと見ただけで、「早く食べちゃいなさい」と言われて席に座る。 いただきますと手を合わせ、テレビを見ながら黙々と食べる。 『──では次のニュースです。本日午後、空戸市の路上で、倒れている男性を通行人が発見し、救急車で空戸病院へ搬送した二十代後半の男性が姿を消し、警察は──』 「熱中症かしら?変な事件も多いし、出かける時気をつけるのよ?」 「分かってる。ご馳走様」 食器をつけてから部屋に戻り、スマホでさっきのニュースの現場あたりの地図を見ると、昼行っていたところの近く。 「二十代後半……まさかな」 少し食休憩したあと、お風呂に入ってからベッドにゴロッと横になりながら漫画を読んでいるうちに眠ってしまい、いつもと同じ朝を──迎えるはずだった。
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