564人が本棚に入れています
本棚に追加
朝、ご飯を食べにリビングへ行くと、母は既に仕事に行っており、ご飯をよそってラップしてあるおかずで朝ごはんを済ませる。
今日は何をしようか……
そんなことを考えながら、朝やっている夏休みアニメを見てから、出かける準備をする。
Tシャツにジーンズ。
今日も暑そうだなと帽子をかぶり、ポケットに財布があるのを確認して家を出る。
確か、昨日と逆方向の大型書店に、攻略本があったはずと日陰を選びながら歩いていると、何故か着いたのは昨日の古本屋。
「おかしいな……」
踵を返して、行きたい本屋へ向かっているのに、また着いた先は古本屋!
「なんなんだよ……」
一応、本屋だから置いてあるかもしれないと店内に足を踏み入れた瞬間、「いらっしゃぁーい」と昨日と同じ気だるそうな声で出迎える店主。
「あの、モンスターデイズの攻略本ありますか?」
「うーん、週間と月間の漫画はあるけど、うちは古本屋だからないっすねぇー」
「分かりました。ありがとうございます」
よし、これでちゃんとした本屋に行けるだろう!
そう思って店を出ようとするものの、またもや足が動かない。
ゲームをやりまくってる俺の脳内では、魔法にでも掛かった気分だ!といくつものゲームの魔法が思い浮かぶが、これは現実だ!と無理やり足を前に出す。
パリーン!
頭の中で、何かが割れるような音が聞こえ、店主に目を向ける。
最初のコメントを投稿しよう!