#1 古本屋

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朝、ご飯を食べにリビングへ行くと、母は既に仕事に行っており、ご飯をよそってラップしてあるおかずで朝ごはんを済ませる。 今日は何をしようか…… そんなことを考えながら、朝やっている夏休みアニメを見てから、出かける準備をする。 Tシャツにジーンズ。 今日も暑そうだなと帽子をかぶり、ポケットに財布があるのを確認して家を出る。 確か、昨日と逆方向の大型書店に、攻略本があったはずと日陰を選びながら歩いていると、何故か着いたのは昨日の古本屋。 「おかしいな……」 踵を返して、行きたい本屋へ向かっているのに、また着いた先は古本屋! 「なんなんだよ……」 一応、本屋だから置いてあるかもしれないと店内に足を踏み入れた瞬間、「いらっしゃぁーい」と昨日と同じ気だるそうな声で出迎える店主。 「あの、モンスターデイズの攻略本ありますか?」 「うーん、週間と月間の漫画はあるけど、うちは古本屋だからないっすねぇー」 「分かりました。ありがとうございます」 よし、これでちゃんとした本屋に行けるだろう! そう思って店を出ようとするものの、またもや足が動かない。 ゲームをやりまくってる俺の脳内では、魔法にでも掛かった気分だ!といくつものゲームの魔法が思い浮かぶが、これは現実だ!と無理やり足を前に出す。 パリーン! 頭の中で、何かが割れるような音が聞こえ、店主に目を向ける。
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