#1 古本屋

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ニヤニヤと怪しい笑みを浮かべる店主は、半紙に『合格』と書いた紙を見せてくる。 「ふざけんなっ!なんなんだ合格って!」 「まぁ、落ち着きなさいって」 トン──とおでこを扇子でつつかれ、後ろのテーブルに腰掛ける形となってしまったが、落ち着くも何も無いだろう! 「三住(みすみ ) 悠一(ゆういち )、16歳。空戸高校一年三組。成績は中の上、中学時代バスケ部。運動神経良し。趣味はゲーム。現在は暇人」 「えっ!?」 「その位はわかるよ。僕は死神だからね。なんなら、寿命も教えようかい?」 フルフルと頭を横に降り、「し、死神なんているんけないじゃないか。暑さで頭おかしくなったんじゃないのかよ。その内道端で倒れても知らねーぞ!」 「昨日、ニュース見ましたぁ?」
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