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「判りました。」
「では、戻りましょう。」
結局刑事と部屋に戻ることになってしまった。
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「なにか・・・あったんですかね?」
廊下の音は、さほど気にならないが空いている部屋での訊き取りのためか少し気になった。
「大丈夫です。話しを続けましょう。奥さまと一緒に過ごした場所を思い出して下さい。」
「思い出せますが・・・どこも子どもを誘拐して潜伏出来そうな場所では、ありません。」
「他には、本当に心当たりがないんですか?」
「ありません。」
そう答えるのが恥ずかしいことだと判っていたが答えることしか出来なかった。
「あなたは、いったい〝なになら〟お判りになるんですか?緑川さんのこともどこまで知っているのですか?」
「彼女とは、昔結婚まで考えました。それほど真剣に考えた相手です。」
「だから手助けしたと?奥さまに内緒で。」
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