慎二と神様

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「これは持ち帰りますか?」 「月さん読める?」 「ええ。お借りしてもいいのなら、少し時間を頂きたいのですが」 「大丈夫!良かったぁー、読める人がいて」 しかし、このような物が人の住む所にあるとは…… カバンにしまって、慎二のご両親のお墓に手を合わせ、今度は一気に家まで行くと言うので、「あっ、ラーメン忘れていました!」と言う。 「あー!お昼もちょっとすぎちゃったし。次で止まる!風のご飯もあげなくちゃ」 サービスエリアで止まり、先に風にご飯をあげて、車の窓を少し開けてご飯を食べに行く。 「あ、良かった。岐阜タンメンあるよ」 「美味しそうですね」 食券機でラーメンのセットを頼み、スープから味わう。 ラーメンを食べ、セットの唐揚げを食べるともうお腹が破裂しそうと慎二を見ると、ご飯にスープをかけているところだったので、まだ手をつけていないご飯を勿体ないのでと食べてもらう。 こんなに食べるのに、太らない体質なのでしょうか? 「あー、満足ー!」 車に戻って風を外に出し、少し散歩をさせる。 まだヨチヨチ歩きだが、芝生のところに行くとコロンの寝転んで草に体をスリスリとしている。 「子犬の行動は分かりません……」 「こんなものじゃない?昔飼ってた犬もしてたし、マーキングもめっちゃしてたし」 「まぁきんぐ?」 躾の本には書いてなかったような…… 買ったのは「初めてのパピー」という本で、基本的なことしか載っていなかったように思う。
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