慎二と神様

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「前に大きくなると言ってましたが……」 「そうだなぁ。その子にもよるけど、風って足太いから大きくなりそうなんだよね。このくらいかな?」と手を広げ、高さはこの位。立つと自分の胸より少しした程になるという。 「このまま可愛いままで良いのですけど、大きくなったらどんな顔になるのでしょう?」 「目もクリっとしてるし、飼い主が月さんだから、のんびりした子になりそうだけどなぁ」 遊んでいる風を時折通る人達が可愛いと言ってみていくのだが、風もしっぽを振るだけで寄っては行かない。 そんな躾はまだしてないのですが。 車に戻ろうと風のリードを引っ張ると、まだ遊びたいというような顔をして、芝生に伏せしている。 「風、また来ましょう。お散歩も風の気に入るところを沢山探しますから」 抱っこをして車に乗せると、今度はお水を飲んで毛布の上でぐっすり。 「子犬とは……よく寝るのですねぇ」
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