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ちょっぴりおとななわたし
ある大学の授業で人権について勉強した。そしてある差別問題を題材にした
一本の映画を見た。その中で、差別を受ける側の人間は差別する側の人間が子
供を産むことを「こどもがこどもを産む」と言った。そう、彼らは差別される
ことを経験しすぎて”大人”になっていたのだ。
私はこの言葉を聞いた時、自分の心の中を覗いてみた。マウント合戦や浅は
かな彼女らの行動・言動を目の当たりにする時、私はどう思っているのだろ
う。私は気づいた。私はもうその場にいるのではない、テレビに映った人たち
を見るように、否定も肯定もせずただ自分の意見を心の中にしまったままでい
るのだ。言葉によっては、”こどもだな~。へ~そうですか、私ならそんなこ
としないかな。”とまで考えている時がある。
私は何かと人間関係の問題のある場にいることが多かった。それもあるのだ
ろう。授業で見た映画の差別に比べればとてつもなく小さいことだが、これら
の経験が私をちょっぴり大人にしたのかもしれない。
映画のラストで、私は少し涙ぐんでしまった。映画に出てくる救済者、人権
問題を解決しようとする彼女と被害者たちの努力が報われたからだ。
もう古い映画だったが、どうか彼女らにひかりが降り注ぐことを願った。
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