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洋平は通学用のリュックを置いて、急いで階段を駆け上がった。
部屋に戻ってチェストの引き出しを開け、自分のTシャツの山を掘り起こした。
その奥から綺麗に畳まれたセーラー服を発掘し、躊躇することなくそれを取り出した。
取り出されたセーラー服は、畳まれていたせいか、どこかくたびれている。それがなんだか物悲しく見えて、セーラー服を広げて空気を入れるように一度はためかせた。
ふわりと空気を取り込んで、パリッとセーラー服は整った。セミの声だけが聞こえる部屋の中で、洋平はしばらく手にしたセーラー服を眺めていた。
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