So long! さようなら!

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7.☑  無駄と思いつつ……もしかしたらそんな遠くない日の為か、それとも ずっと先の日の為かは私にも分からないけれど、将来夫の心に 響くようなことがあるかもしれない事柄を申し渡すことにした。 『あなたは彼女に責任を感じているようだけど、私や実の子を捨てでも あの女のところに行くっていうの?  そして他人の子を育てるっていうの?  誰が考えてもおかしい選択をあなたはするって言うのね』  夫は返事をしない、下を俯いたまま。  それが夫の真意なのだと察した。  泣いて縋ったりしない女が強くて、何度も声高に愛の言葉と縋る想いを 書き連ねる女は守ってやらねばならない弱い女だというのか。  不倫相手のことばかり一日中慮っている夫の姿に、もういいや こんな夫、父親、私たちにはいらないって思えた。 『ねぇあなた、浮気と思って許そうとした私を振り切って 不倫女のところへ行くのだから、もう二度と私や子供たちには 会えないものと覚悟してるわよね。  養育費もいらない、いいよ。  あなたの給料で2家族の生活の面倒なんてみれないものね。  出て行っていいよ、別れて自由にしてあげる。  離婚届は後日、会社のほうに送るわ』           ◇ ◇ ◇ ◇  夫は3日後に身の回りの物だけ持って家を出て行った。  夫は給与が低く、またほとんど預貯金もなく、分けるのに揉めるような 財産もなかっので、その後私たちは本当にあっけなく離婚した。  仲良しの義姉は『馬鹿な弟でごめんなさい』と、謝ってくれた。
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