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14-2.
「あんな馬鹿な子でも6年もあの女と暮らしてるんだから
何か思うところはあるはずと思ってるのよ。
あの子の為にもここで里子さんの真意がどこにあるのかしっかり
弟に判らせて、あの女に踏ん切りをつける為の決定打をつきつけて
今後の生き方を間違えないようにしてやりたいの」
『お義姉さん・・』
「里子さんにその日は私が家を空けるから遥さんとの話し合いの場に
使ってと言うわ。
実際はその日弟を一時帰宅させて
私達は隣の部屋であなた達の話を聞く事にする。
そうすれば里子さんの言い分が弟に言ってる事とあなたに
言ってる事とが違ってたって弟が知る事になるでしょ?
そこが私の狙いなの。
弟にはしっかりと両目を開けて現実を知って貰わないと」
『お義姉さん、ありがとう。
だけど私、お義姉さんを悲しませるような事しか話せないと思うんです』
「いいのよ、それで。
遥ちゃんの気持ちは誰よりも私判ってるつもり。
だって弟のしたことってほとんど私の元夫が私にしたことと同じだもの。
私の事は気にしないで。
遥ちゃんが言いたいことを里子さんにぶつけたらいいと思うわ」
『判りました、里子さんとお話します』
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