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「外で会うってことはデートして貰えるんですか?」  デートか。男同士で会うのにデートと言うのは可笑しいが真宙は冗談を言ってるわけではないようだ。期待に満ちた目をしている。 「海はもう終わりだから、少し都会に出てショッピングでもしよう。まだ今年の秋物がバーゲンになってるだろう」  秋冬ものはまだ買っていない。涼太はグレーにブルーのリップクリームの柄がプリントされたトレーナーを見付けたので今度ショッピングモールにあったらそれを買おうと思っている。ちょっと派手かな。でもお出掛け着が欲しい。  お弁当を持って買物はおかしいかもしれないが、ショッピングモールには外にテラス席があって飲み物を飲んだり食べ物が食べられるようになっている。そこでお弁当を食べたらいいだろう。 「じゃあ、今度の日曜日なんてどうです?僕、アルバイトがないんですよ。先輩も部活がないでしょう」 「ああ、いいよ」  即答で返事をしてしまってから涼太はしまったと思った。これでは付き合いをオーケーしたことになってしまう。涼太は男の子と付き合うような趣味はないと思っている。でもこの真宙は凄く可愛い。目がクリクリしていて小動物みたいだ。身長はけっこうあるから失礼か。 「じゃあ、十一時にここから一番近い駅の改札の前にいます。おかずのリクエストはありますか?」 「いや、真宙くんに任せるよ。僕は嫌いなものがないんだ」  涼太はそう言ってアイスコーヒーをストローで吸い上げた。香ばしさが鼻に抜ける。
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