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『涼太、日曜日、暇?』  日曜日はショッピングだ。下級生と出掛けることを教えようか。 『一年生とショッピングモールに行くんだよ』 『えっ、まさかデート?』 『いや、違うよ。男子だ』  涼太はそうメッセージを打つと少しドキドキした。デートだなんて返信が来た。確かに下級生とショッピングだなんてそう思われても仕方ないだろう。 『男子と出掛けるのか?妹が知ってるかな、なんて名前だよ』  涼太は言っていいのか躊躇したが秘密にするようなことではない。 『後藤真宙って子だよ』 『妹に訊いてみるよ』  涼太はクマが笑っているスタンプを送った。明人は『次の週は空けてくれよ』とメッセージを送って来た。いったい何の用事があるんだろう。  七時になってお母さんが帰って来た。お母さんはドラッグストアのレジをしている。パートだから週に三日だ。それでも足が疲れてしょうがないと言って塗り薬をつけている。  お母さんはジャガイモやニンジンをエコバックから出してキッチンに並べた。涼太は冷蔵庫から麦茶を出しながら観察していると玉ねぎと牛肉も出て来た。夕飯はカレーかビーフシチューかな。  涼太は麦茶をグラスに注いでリビングに行く。何を作るか訊かないのは楽しみを取っておくためだ。
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