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夜、茉以は思いきって田宮にラインを送ってみた。
『今日、部活に差し入れ持ってきたんだけど、気づいてくれなかったね』
『いたの? 声かければよかったのに』
『ファンが大勢いて、できなかったよ』
『あ~、俺って人気者だから♡』
『僕たち、付き合ってるんだよね?』
『あ? 百瀬だけに絞るなんて、無理』
『どういうこと?』
『他にも付き合ってるヤツ、いるから』
『ひどい』
『百瀬だって、片岡と二股かけてるじゃんw』
ひどい。
ひどいよ、田宮くん!
「付き合おう、だなんて言って。最初から僕のこと本気じゃなかったんだ!」
枕に顔を埋めて、茉以は泣いた。
あまりにも早い、失恋だった。
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