90人が本棚に入れています
本棚に追加
エッチな子だとか、思わないでね。
そう、茉以は言い訳をした。
「早く、田宮くんのこと、忘れたいんだ」
「そうだったのか」
バスの中で田宮とキスしたことは、伏せた。
言いたくないし、思い出したくもない。
ただ、それを消去するには智樹とのキスが一番効果的だ、とは感じていた。
「じゃあ……、いい?」
「うん」
ゆっくり、そっと智樹の唇が茉以に押し付けられた。
柔らかく、弾力のある唇だった。
「ん……」
茉以は、田宮がやったように、智樹のリップを優しく食んだ。
「あ、んぁ」
わずかに開いた智樹の唇を割って、舌を入れた。
「んむ……。茉以……」
「智樹」
不安はあったが、智樹はすぐに茉以に応えてくれた。
舌と舌を絡ませ合い、二人は熱いキスを交わした。
最初のコメントを投稿しよう!