いくつもの涙の後に【差分】

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 エッチな子だとか、思わないでね。  そう、茉以は言い訳をした。 「早く、田宮くんのこと、忘れたいんだ」 「そうだったのか」  バスの中で田宮とキスしたことは、伏せた。  言いたくないし、思い出したくもない。  ただ、それを消去するには智樹とのキスが一番効果的だ、とは感じていた。 「じゃあ……、いい?」 「うん」  ゆっくり、そっと智樹の唇が茉以に押し付けられた。  柔らかく、弾力のある唇だった。 「ん……」  茉以は、田宮がやったように、智樹のリップを優しく食んだ。 「あ、んぁ」  わずかに開いた智樹の唇を割って、舌を入れた。 「んむ……。茉以……」 「智樹」  不安はあったが、智樹はすぐに茉以に応えてくれた。  舌と舌を絡ませ合い、二人は熱いキスを交わした。
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